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2023.10.07
家づくりコラム
平屋はやめたほうがいい?理由と対策をご紹介します
最終更新日:2024.11.04
平屋はやめたほうがいい?
平屋の家が多く見られるようになりましたが、一方で「平屋はやめたほうがいい」といった声も耳にするようになりました。なぜそう言われるのでしょうか。平屋には広々としたリビングや階段のない快適な生活、さらには高齢者にも配慮した設計など、数々の魅力があります。しかし、その一方で無視できないデメリットも存在するのです。
例えば、土地面積が広くないと平屋は建てられないため、土地代が高くつく可能性があります。また、1階しかないので防犯面やプライバシーについての問題も出てきます。この記事では、平屋のデメリットとそれをどう克服するかについて、私たち『DAITOKU(大得工務店)』の経験をもとに解説します。
平屋はやめたほうがいい理由9選
平屋には多くの魅力がありますが、デメリットも存在します。そこで私たちDAITOKUは、これらのデメリットをしっかりと理解し、それに対する最適な解決策を一緒に考えることが、お客様に満足いただける家づくりに繋がると考えています。ここでは、平屋でよく指摘されるデメリットを9つご紹介します。
平屋はやめたほうがいい理由①固定資産税が高くなりやすい
固定資産税は土地と建物の評価額に基づいて計算され、具体的には、以下の流れで計算が行われます。
①土地と建物の固定資産税評価額を設定
②建物の評価額に経年原価補正率を、土地と建物の評価額に税率をかける
③築年数・面積・長期優良住宅の認定取得などによって軽減措置を適用
平屋の建物は広い土地でなければ間取りが成り立たないことが多く、土地が広くなればその分、固定資産税評価額が高くなります。また、建物についても同じ面積の平屋と2階建てを比べると外壁面積や屋根面積が広くなるため、土地同様に固定資産税評価額が高くなりやすいです。
ただし、③に記載されているように、長期優良住宅の認定を受ければ軽減措置が適用されるため、このような工夫で固定資産税を抑えることも可能です。
平屋はやめたほうがいい理由②土地代が高くなる
平屋は広い土地を必要とするため、土地代も高額になりがちです。特に、都市部や人気のエリアでは土地価格が高いため、その影響を大きく受けます。
ただ、設計力次第で廊下や無駄な部屋を減らしたり、2階建てでは必要な階段スペースの分を削減したりして建物の予算を下げる工夫をすることでトータルの予算を下げるような対応が可能です。
平屋はやめたほうがいい理由③1階建てだから防犯面が心配
平屋は外から侵入しやすい高さの窓の数が必然的に多くなるため、泥棒に入られるリスクがどうしても高くなってしまいます。防犯性を高めるために、窓を小さくし目立たないようにすることを検討する方もいらっしゃいますが、泥棒は見つかりにくい部分から入る傾向があります。そのため、目立たない位置に窓をたくさん計画することは防犯性の低下を招く恐れがあります。
対策としては、以下の方法が有効です。
①高い位置に窓を設置
防犯性の高い住宅にすることができます。
②防犯ガラスや防犯フィルムを使用
窓ガラスが割られにくくなります。
③補助鍵をつける
扉が簡単に開くことを防ぎます。
④外窓を極力減らし、中庭から採光を確保
外からの視線を避けつつ、明るい空間を作ることができます。
⑤防犯カメラを設置
不審者に対する抑止力として有効です。
このように、平屋の場合は防犯面を考えて窓や動線の計画をすることが重要です。
平屋はやめたほうがいい理由④周囲からの視線が気になる
平屋には、周囲の建物から比較的簡単に内部が見えてしまうというデメリットがあります。これは特に、高い建物が近くに立っている場合や、道路からの視線が気になる場合に感じるでしょう。
この場合、周辺環境との兼ね合いを考慮した窓計画はもちろん、ロの字型の中庭をつくって外からの視線を遮断するなど、平屋を活かした視線対策をうまく設計に取り入れることで対策が可能です。また、植栽によって自然な目隠しを作ったり、高さのある目隠し壁を用いたりして、周囲からの視線をおしゃれに遮る方法も有効です。
平屋はやめたほうがいい理由⑤外からの騒音が響きやすい
平屋は1階のみの構造であるため、外からの騒音が直接屋内に響きやすいのでは?という心配の声もよく耳にします。しかし、外からの騒音の聞こえ方を左右するのは平屋か2階建てかではなく、建物の性能です。特に断熱性と気密性は防音性と関係が高く、断熱性・気密性が高い建物は音を吸収する吸音性も高まるため、騒音の心配が少なくなります。そのため、断熱性と気密性を高めれば比例して防音性能も上がることが多く、外の騒音も響きにくくすることができます。
平屋はやめたほうがいい理由⑥風通しが悪くなりやすい
平屋の場合、2階建ての住宅に比べて風が通りにくく「夏場は暑さがこもりやすく、冬場は冷え込む」と言われてしまうことがあります。これは、平屋は部屋が横に広がっているため自然風が通りにくく、設計によっては風通しが悪くなってしまうためです。
しかし、風通しの問題も設計段階でしっかりと対策を行えば、解決可能です。まず、風通しの良い家にするためには風の入口と出口を設けることが必須です。そのために、設計時に入口となる窓と出口となる窓をしっかりと配置していくことが大切です。また、窓だけで換気するのではなく機械換気システムによる計画換気による換気も考慮しておくと安心です。
平屋はやめたほうがいい理由⑦日陰になりやすく日当たりが悪い
平屋は高い建物に囲まれることで日当たりが悪くなる可能性があります。そのため、直射日光や明るさを考慮したい場合は隣地条件などをしっかりと確認して設計する必要があります。また、直射日光の差し方は季節によって角度が決まっており、隣地条件を把握すれば季節ごとの日当たりを想定することは可能なので、間取りを提案してもらう際は日当たりも確認しておくと安心です。
加えて、視覚的に日当たりを確認できる日照シミュレーションなどが可能な会社もあるので、心配な方はそういった対応ができるか相談してみましょう。私たちDAITOKUも日照シミュレーションを実施していますので、浜松・磐田周辺で平屋を検討中の方はぜひご相談ください。
平屋はやめたほうがいい理由⑧水害への不安がある
2階建てと違い、平屋は水害による浸水被害が大きくなる可能性があります。また、もし床上浸水の被害にあった場合、平屋の家はすべての部屋が被害を受けることになってしまいます。
万が一そういった被害を受けてしまった場合は災害保険で修理と復旧をする必要がありますが、そもそも被害を受けにくくするためには土地の地盤の高さを上げるなどの対策が有効です。また、これから土地を探す場合はハザードマップなどを参照して過去に水害を受けていないエリアなどから土地探しをすることも根本的な対策方法として有効です。
平屋はやめたほうがいい理由⑨プライベート空間の確保が難しい
先ほども触れたように、平屋は2階建てと比べて周囲からの視線対策が必要です。対策がされていない場合は、周囲からの視線が気になりプライベート空間を確保することも難しくなってしまいます。
また、平屋では家族全員がフラットな空間で過ごすため、お互いのプライベートを確保するのが難しく、各部屋からトイレなどが見えやすかったり音が聞こえやすかったりという問題も発生しやすいです。そのため、2階建ての計画をするとき以上にプライベート空間に配慮して設計する必要があります。例えば、リビングと寝室を物理的に離すだけでなく、遮音性の高い壁材を使用する、壁の中に吸音材を設置するなどの対策で静かな空間を作ることも可能です。
もちろん、このような設計にはコストがかかる場合もありますが、この先の人生を心地よく過ごせるようにプライベート空間の設計をしっかりと行っておくことで、今後の生活の質が向上します。
また、音に関する問題は言葉ではイメージしづらいので、経験豊かな設計士に相談する方がより安心です。
「平屋はやめたほうがいい」人
ここまで、平屋のデメリットやその克服方法について紹介しました。上記のデメリット・克服方法は誰しもに共通するものですが、それでもすべての人にとって平屋が最適な選択とは限りません。ここでは、全ての人が納得できるお家づくりができるよう、平屋が不向きとされるケースをいくつか取り上げ、その理由を解説します。
住宅密集地の土地を検討している人
住宅密集地では土地面積が限られています。平屋だと広い敷地面積が必要になるため、狭い土地では満足に住む空間を確保できない可能性が高くなります。更に、駐車場や庭、物置などのスペースも考慮する必要があり、その分土地が狭く感じることが一般的です。したがって、住宅密集地では2階建てや3階建ての住宅が一般的に推奨されます。
水害が多い地域の人
平屋のデメリットで紹介したように、平屋建ては水害に対するリスクが高いと考えられています。特に浜松市の一部の地域では、河川や湖沼が多い場所に位置しており、水害の危険性が無視できない状況です。
そのような地域では、2階建て以上に住んでいれば生活空間の一部が浸水から逃れられる可能性があります。水害対策としては床上まで水が来ないような設計や、速やかに排水するシステムが求められますが、それでも万全とは言えません。そのため、水害が多い地域では2階建てや3階建てが安心です。
「平屋が向いている」人
一方で、平屋が非常に有用なケースも多くあります。以下でそのケースを説明します。
老後まで見据えた家づくりをしている
階段のない平屋は、高齢になっても安全かつ快適に生活できます。我々DAITOKUでは、お客様の要望に合わせて、高齢者の動きやすさを考慮した広い通路、手すり、滑りにくい床材など、多くの工夫を施しています。一生住む家として、平屋は老後も含めて安心して過ごせる空間を提供できます。
子育てや介護の必要がある
平屋は家の中が一つのフロアでつながっているので、子どもが遊ぶ場所や高齢者の居室など、目の届く範囲で生活ができます。これは、子育てや介護が主な日常となる家庭にとって大きな安心材料です。
広い土地を持っている
広い土地があれば平屋建てはその魅力を最大限に発揮します。開放的なリビングや豊富な収納はもちろん、中庭やガレージまで。広い土地を有効活用する設計が可能で、その結果として生活がより豊かになります。
家族の人数が少なく、2階部分が必要ない
家族の人数が少ない場合、多くの部屋や階段は必ずしも必要ではありません。平屋建てでは、必要なスペースだけを確保することができます。これは、生活の効率を高め、また維持費用も抑えられるメリットがあります。
平屋にして良かった理由5選
多くのお客様から平屋にして良かったという声をいただいています。具体的な理由をいくつかご紹介します。
ワンフロアの暮らしやすさ
平屋は上下移動がなく日常の動きもスムーズです。家事動線もシンプルで、無駄なく効率よく過ごせます。特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭にとって、階段がないのは大きな安心ポイント。緊急時の避難もスムーズにで安全性が高いと評価されています。当社でも、安全性と快適性を考慮した平屋の設計を重視しています。
メンテナンスコストを抑えることができる
平屋の場合、高所作業が必要な場面が少ないため、屋根や外壁の修繕が比較的容易です。これがメンテナンスコストの削減に繋がります。掃除やメンテナンス作業も1階だけで完結し、日々の業務も効率的に行えます。
間取りの自由度が高く融通が効きやすい
平屋では、上の階を支える必要がないので、2階建てと比較して柱や壁が少なくて済みます。その結果、広々としたスペースや大きな開口部を作りやすく、高い自由度でお好きな間取りを実現できます。
家族のコミュニケーションが自然と生まれる
平屋では各部屋が一つのフロアに配置されているため、家族間の移動がスムーズです。この点が、家族がより多くの時間を一緒に過ごす機会を生みます。DAITOKUでは、LDKを中心に、家族が自然に集まりやすい設計を得意としています。
太陽光パネルで光熱費の削減がしやすい
平屋は屋根面積が広いため、太陽光パネルを効率良く配置できます。これが光熱費の大幅な削減につながる場合が多く、環境にも優れた選択肢となっています。
まとめ
静岡県浜松市・磐田市で平屋を建てるなら
平屋には多くの魅力と注意すべき点の両方が存在しますが、最終的にはご自身のライフスタイルや今後の生活設計に何が一番合うのか、という観点が重要です。幅広い世代やライフスタイルに対応できるよう、DAITOKUでは多様なプランを提供しています。
防災・防犯に強い平屋
地震や水害、空き巣が心配な方もご安心ください。DAITOKUでは全棟で構造計算を行い、最も高い耐震基準である「耐震等級3」を取得。必要に応じて地盤の高さを上げたり周囲から中の様子が分かりにくい窓配置を提案したりして、多角的に防災・防犯に優れた平屋を設計しています。
高性能でメンテナンス性が高い平屋
断熱・気密性に優れており、夏も冬もエアコン1台で家中快適に過ごせる平屋を提供しています。また多くのリフォーム現場で得た経験を活かし、メンテナンス性が高く、長く安心して過ごせる平屋も特徴の一つです。
実際の施工例を見てみたい、専門家から詳しい話を聞きたいという方は、当社の完成見学会や無料個別相談会にご参加ください。まだ平屋を建てると決まっていない方でも大丈夫です。お気軽にお申し込みください。
「お客様がずっと安心して暮らせる住まいを」
『DAITOKU(大得工務店)』では、
静岡県浜松市、磐田市周辺の地域の皆様に
良質な住まいを通じて、
ご家族に幸福な未来を提供するお手伝いをしています。
創業1968年 / 浜松市の工務店