【初心者向け】UA値とは?注文住宅で失敗しないための基礎知識 – 大得工務店(DAITOKU)|浜松市・磐田市の新築注文住宅

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2025.06.15

家づくりコラム

【初心者向け】UA値とは?注文住宅で失敗しないための基礎知識

最終更新日:2025.06.04

目次

    UA値とは?基礎知識をわかりやすく解説

    家づくりを考え始めると、「UA値(ユーエーち)」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。これは、家の断熱性能を示す重要な指標のひとつです。

    UA値とは?

    UA値とは、「外皮平均熱貫流率」のことで、建物の外壁・屋根・窓などからどれだけ熱が逃げるかを数値化したものです。数値が小さいほど断熱性能が高いことを意味し、冬は暖かく、夏は涼しい快適な家になります。

    UA値の計算方法

    UA値は、家のすべての外皮(屋根・壁・床・窓など外部に面している部分)から逃げる熱量を合計し、それを外皮面積(外気に接する部分の面積)で割った値で求められます。
    UA値 = 家全体の熱損失量 ÷ 外皮面積(㎡)
    この計算によって、住宅の断熱性能を客観的に比較することができます。

    なぜUA値が重要なのか?

    UA値が低いほど外気の影響を受けにくく、冷暖房の効率が良くなり、その結果光熱費の削減につながります。また、温度差の少ない住まいは健康にも良い影響を与えます。特に寒い地域では、UA値を低くすることが冬の快適性を大きく左右します。

    UA値の基準と目安|どのくらいなら快適?

    UA値が低いほど断熱性能が高いことはわかりましたが、「実際にどのくらいの数値なら快適なの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、UA値の基準や目安を解説します。

    地域ごとのUA値の基準

    日本では、地域ごとに断熱基準が異なります。国の定める「省エネ基準」によると、各地域の基準値は以下のようになっています。下記の省エネ基準は各地域で快適な温熱環境を確保する最低限のレベルの性能値として目安にしてください。

    UA値は数値が低いほど断熱性能が高くなりますが、寒冷地ではより厳しい性能基準が求められます。

    快適な住まいに必要なUA値の目安

    省エネ基準を満たすことは最低限の性能確保の指標として重要ですが、実際にはさらに高い性能を目指すことで快適性と省エネ性を両立できます。一般的に、以下の基準が目安とされています。

    • HEAT20 G1レベル(0.56以下) → 一般的な高性能住宅
    • HEAT20 G2レベル(0.46以下) → さらに快適な高断熱住宅
    • HEAT20 G3レベル(0.26以下) → ほぼ無暖房でも快適な超高断熱住宅

    注文住宅を建てる際は、G2以上を目指すと快適な住まいになります。UA値が低いことはもちろん大切ですが、UA値を低くすると同時にイニシャルコストである建築コストも増大します。そのため、光熱費にかかるランニングコストとのバランスを考えて長期的な視点で自分たちにあったUA値を検討することが大切です。

    UA値を下げるためのポイント|断熱性を高める方法

    UA値を下げるためには、家の断熱性能を高める工夫が必要です。ここでは、具体的な方法を紹介します。

    1. 断熱材の選び方

    断熱材にはさまざまな種類がありますが、一般的に以下のような選び方がポイントになります。

    グラスウール(繊維系):UA値を低くする観点でコスパが良く、住宅で最も使用されている断熱材
    吹き付けウレタン(発泡系):断熱性に加えて高い気密性を確保しやすく、安定した性能を確保しやすい断熱材
    セルロースファイバー(天然素材系):断熱性に加えて防音性も高く、自然素材を使っているため環境に優しい断熱材

    断熱性能を高めるためには、高性能な断熱材を使用した上でその厚みを増やし、隙間なく施工することが重要です。

    2. 窓の性能を高める

    窓は家の中で最も熱が逃げやすい部分です。以下のような対策を行うと、UA値を大きく改善できます。

    ガラス面の性能を高める:ペアガラス・トリプルガラスを採用する、ガラス間に熱を通しにくいガス入りのものを採用する
    断熱性の高いサッシを使用:枠の素材としてアルミ・樹脂・木など様々なものがあるため、断熱性を考慮してサッシを選定する
    窓の配置を工夫し、日射取得を最適化:方位によって窓の日射取得が異なるため、窓性能を発揮させられる設計をする

    窓性能を高めるためには、高性能なガラスと枠を使うことはもちろんですが、方位に逆らわない設計も非常に重要です。

    3. 施工の質を高める

    どれだけ良い材料を使っても、施工が雑だと意味がありません。UA値は設計時に計算する数値であり、適切な施工がされた場合に発揮できる数値です。低いUA値と同時に高品質な施工をしてくれる施工店を選定しましょう。

    UA値が低いと何が違う?メリットとデメリット

    UA値を低くすると、具体的にどのような変化があるのでしょうか?ここでは、メリットとデメリットを紹介します。

    UA値が低いメリット

    冷暖房費の節約:室内の温度が安定しやすいため、エアコンの使用頻度が減る
    一年中快適な室温:外部環境の影響を受けにくいため冬は暖かく、夏は涼しい快適な住まいになる
    健康への好影響:ヒートショック(急激な温度差による体調不良)を防ぎやすい
    結露の抑制:断熱性が高いことで壁の内部及び室内の結露を減らすことができ、カビやダニの発生を防ぐことができる

    UA値が低いデメリット

    建築コストが上がる:高性能な断熱材や窓を採用するため、初期費用がかかる
    気密性も重要になる:UA値が低くても、気密性(C値)が確保されていないと効果が半減する
    家のデザインに制約が出ることも:開放的だからと大きな窓を多用すると、UA値を低く保つのが難しくなる

    結論としては、長期的なコスト削減や快適性を考えると、UA値を下げることは非常にメリットが大きいと言えます。ただ、ランニングコストは抑えられるものの初期コストは高くなるためバランスを考慮してUA値を検討していくことが最もコスパの良い家を建てることに繋がります。

    UA値だけじゃない!快適な住まいに必要な他の指標

    UA値は重要な指標ですが、UA値にこだわるだけでは本当に快適な家にはなりません。ここでは、UA値以外に考慮すべき指標を紹介します。

    1. C値

    UA値が良くても、家に隙間が多ければ熱が逃げてしまいます。これを示す指標がC値(相当隙間面積)です。C値はUA値同様、数値が小さいほど気密性が高いことを意味し、一般的には1.0以下が望ましいです。隙間が多い家は穴の開いたダウンジャケットを着ているようなもので、快適からは遠ざかってしまいます。UA値と異なり、現場で実測する数値になりますので必ず「気密測定」を実施してもらい数値を計測することが大切です。

    2. 換気計画

    気密性が高い家では、計画的な換気が必要です。換気の種類には以下のようなものがあります。

    第一種換気:機械で給気・排気を制御(性能が安定)
    第三種換気:排気のみ機械、給気は自然(イニシャル・ランニングコストを抑えやすい)

    適切な換気を行うことで、空気の質を維持し、快適な室内環境を実現できます。家の断熱性能に合わせて適切な換気計画を組み合わせましょう。

    3. 日射取得と日射遮蔽

    冬に太陽の光を取り入れる「日射取得」と、夏に遮る「日射遮蔽」のバランスを取ることで、自然の力を活用した快適な住まいになります。日射取得のためには南面の窓を大きくし、日射遮蔽のためには東西面の窓を小さくすると効果が高いです。設計の観点からこういう考え方も非常に大切になりますので、プランニングを担当する設計士には設計の方向性を確認すると良いでしょう。

    UA値だけでなく、C値や換気・日射コントロールも考慮することで、より快適でエネルギー効率の良い家づくりが実現します。

    まとめ|UA値を理解して快適な住まいを手に入れよう!

    UA値は住宅の断熱性能を示す重要な指標であり、数値が低いほど快適でエネルギー効率の良い住まいになります。日本では地域ごとにUA値の基準が異なり、特に寒冷地ではより厳しい基準が求められます。

    快適な住まいを実現するためには、HEAT20 G2レベル(UA値0.46以下)を目指すのがおすすめです。そのためには、断熱材の選定、窓の性能向上、適切な施工が重要なポイントになります。

    UA値を下げることで、冷暖房費の削減や健康的な住環境の確保といったメリットがありますが、気密性(C値)や換気計画、日射取得・日射遮蔽なども考慮することが大切です。

    家づくりは多くの選択肢の中から長期的な視点で後悔しない決断をすることが重要です。建築士と相談しながら、快適で省エネな住まいを実現するために、UA値を正しく理解し活用しましょう!

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